まず、先週のイベントを振り返りましょう:
- EUR/USD. 先週の予想では、アナリストの50%がドル高で1.2000圏内の下落を予想、30%が1.2125-1.2265の横ばいトレンドの継続、ほかの 20%はこのチャンネルの上値抵抗線の突破を支持しました。
週初め、このペアは上昇し、6月1日にこのチャンネルの上値抵抗線にほぼ近づき、1.2255を付けました。強気筋は、ユーロ圏内の消費者市場の明るいデーターによって勇気づけられました。しかしながら、これは勢いをつけるほどには及ばず、米製造業部門のISM PMIも"グリーン"と判明すると下落になりました。ドルは米労働市場の強い統計が発表された後、6月3日木曜日に、さらに上昇しました。失業保険の申請件数は5回連続減少を更新し、385,000件までに下がっています。また、ADPの民間部門の雇用率は、978,000件まで増加でほぼ 1 年ぶりの高水準となりました。その結果、DXY ドルインデックスが0.66%伸び、60 ポイント追加で先月半ばのレベルに戻る一方で、EUR/USDはこのチャンネルの下落支持線を突破、1.2103に落ちました。
米国非農業部門雇用者数データーの期待による市場の停滞が、慣習的に月初めの金曜日に動き出します。しかし、このデーターは、さらなるドル高を期待する人々をがっかりさせました。: 数字は、予想されていた650,000ではなく、599,000でした。その結果、ペアは、ほぼすぐに横ばいの1.2125-1.2265に戻り、1.2165で5日間を終えました。; - GBP/USD. 5 月 27 日木曜日、イングランド銀行のマネージャーである Gertjan Vlieghe 氏は、2022 年前半の金利上昇の可能性を発表しました。この発言により、強気筋は、ポンドが 36 カ月ぶりの高値である 1.4240 をまもなく更新することを期待しています。しかし、弱気筋は、喜ぶには時期早々であり、2022年の前半まではまだ遠く、この間に多くの事が生じると踏んでいます。そして、6 月 3 日には米国の労働市場に関する明るいデーターと6 月 4 日には期待外れのデーターが発表されました。
概して、EUR/USDとまさに同じく、GBP/USD は多方面のニュースに翻弄され、3週横ばいの1.4075-1.4220である1.4165 圏内で終了しました。; - USD/JPY. 私たちは、先週の予想でこのペアのテクニカル分析値をグリーンピースと呼んでいました。- ほぼ、緑色が占めていたので。専門家の60%は、強気な感情を支持していましたが間違っていませんでした。DXYドルインデックスと米国債利回りの上昇に伴い、このペアは6月3日木曜に110.20で直近2ヶ月の高値を更新し、110.32の高値まで上昇しました。しかし、その後、NFPデーターを受けた強い弱気圧力により109.50で週の取引を終えました。;
- 暗号通貨. ビットコインは、4月14日に1ビットコインあたり、$64,595に急騰しました。 その日、6 月の先物はさらに高い 66,450 ドルを付けました。そして、5月を迎えました。イーロン・マスク氏と中国の規制当局の影響で、ビットコインは価値の半分を失い、$36,000ドルから$37,000ドルの領域での地固めで直近2週間半を過ごしました。
通常は、このような地固めに続いて飛躍的な動きがあります。しかし、どちらの方向でしょう。: 上、それとも、下? 起きている事すべてが、ここのテクニカル分析に基づいた見通しではわからないことを示唆しています。星占いやコーヒー占いの方が、当たる可能性もあります。市場は、コロナウィルス、規制当局、インフルエンサーに支配されています。
とりわけ、現代企業文化は環境トレンドに従うことに絡んでいます。これは、まさに、主要なインフルエンサーの一人である前述のイーロン・マスク氏がおこなっていることです。ちなみに、彼はツイートで投資家に影響を与え続けています。つまり、先週、彼が突然、テスラ社が永久にビットコインを放棄できるか否かについて漠然とした憶測を始めたことが、強気筋の$40,000水準の突破に対する希望に終止符を打つことになりました。
規制当局についても、また、複雑です。私たちは、先週、暗号通貨から離れることを決定的に示した北京の立場をレビューで紹介しました。巨大アセットマネジメント会社の一つであるAmundi のトップマネージャーであるパスカル・ブランク氏は、暗号通貨は"茶番" と "バブル"であり、政府や規制当局は、 最終的には "この音楽を止めるであろう"と述べ、この動きを支持しました。
しかしながら、米国連邦準備制度と欧州中央銀行は、"暗号通貨オーケストラ"を特に干渉せず、市場参加者に禁止や制裁を科せず、生じていることを観察するのみとしています。彼らの静けさは、影響力の少ない規制当局の一例も兼ね、急な動きに経験不足であるとも考えています。例えば、ノルウェーのジャン・トール・サナー財務大臣は、人々は資金をビットコイン又は、ほかの資産へ投資する選択肢を持つべきと述べています。もちろん、このプロセスが適切に規制されていればです。
Binance exchangeの創設者であるチャンポン・ジャオ氏は, ノルウェーの大臣に同意しています。彼は、"消去" よりも、暗号通貨の規制を明確にする方がはるかに効果的だと考えています。いくら規制措置を講じても、ビットコインとブロックチェーンを破壊することはできない、とチャンポン・ジャオ氏は述べました。"とにかく、ビットコインを破壊できないでしょう。なぜなら、それが5億人の頭の中にあるからです。"
事実、暗号通貨市場は、よりグローバルになり、個人トレーダーや投資家だけでなく、巨大銀行、投資機関、決済機関も参入しています。ビットコイン自体も様々な禁止事項やバリアのバイパスのために生み出されました。つまり、例えば、中国トレーダーやマイナーは、ほかの法域に活動を移すことができます。そして、中国がこのことから利益を得られるかどうかはわかりません。
全般的に、見守っていきましょう。その一方で、既に述べましたが、ビットコインは$36,000-37,000k圏内での地固めです。 Crypto Fear & Greed インデックスは、同じく動きに乏しく、先週から僅か6ポイント上昇の21 から27です。しかし、Dominanceインデックスは、再び、緩やかに下げ、 暗号通貨時価総額は 43.11% から 41.7% へ下げ、6月4日の夕方時点で1兆6630億ドルでした。
多くの専門家の意見やテクニカルとグラフ分析を要約した今週の見通しに関しては、次のことが言えるでしょう:
- EUR/USD. EUR/USDは、1.2125-1.2265で持ち合いです。3週間連続で、どちらかに動こうかと試みていますが成功していません。つまり、トレンドインジケーターとオシレーターの両方のテクニカルインジケーターの読み取り値を合わせると、ニュートラルのグレーになります。
マクロ経済要因に関して、データーは米労働市場が回復を続けていることを示しています。5月の米非農業部門新規雇用者件数(NFP)も、予想よりは少ないですが、それでも4月の2倍になります。
専門家の60%は、労働市場の明るいデーターが連邦準備制度への 国債の買戻しの縮小と量的緩和政策の削減の説得につながる可能性があると考えています。そして、これが長期国債利回りの上昇と米ドル高につながるでしょう。あたたかな夏の天候、コロナウィルスワクチンの大幅な接種件数、閉鎖措置制限の解除が追加議論として挙げられています。
しかしながら、残りの40%のアナリストが述べている通り、ヨーロッパが、未だに、立ち止まっているわけでもないので、ドル高になっても-もちろん、それは- 一時的かも知れません。彼らによれば、米国の労働市場の現在の回復状況は、連邦準備制度の計画通りであり、経済政策の引き締めや利上げ理由にはなりません。これがなければ、投資家は時間経過と共により魅力的な国際資産を探し始め、EUR/USD上昇トレンドはさらに強くなるでしょう。
弱気筋の近似ターゲットは、1.1985-1.2000k園内で、途中のサポートレベルは、1.2135、1.2100、 1.2060です。強気筋は、未だ1.2265 チャネルの上値抵抗線を突破し、今年の高値である 1.2350 の上昇を目指しています。
今週のイベントは、次を注目しましょう。: 6月8日火曜日のユーロ圏GDPに関するデーター、6月10日欧州中央銀行の政策金利(予想 – 据え置きで 0%)と金利政策のコメントです。また、6月11日金曜日と6月12日の土曜日にG7諸国の首脳会議があります。もちろん、このイベントも重要ですが、即座に反応する必要はないでしょう。; - GBP/USD. 3週間の横ばい傾向もイギリス通貨に対する専門家の予想に影響を与えました。: 専門家の35% は、このペアの上昇、35%は下落、30% は横ばいを予想しています。しかし、週間予想から月間予想になると、ドル高支持は55%に上ります。
グラフ分析は、6月末までの状況を描いています。: まず、このペアは、1.4000サポートに下落、それから1.3900-1.3925圏内での底値を付けた後、1.4200-1.4220 へ戻っています。オシレーターは多方向のシグナルを示している一方で、トレンドインジケーターは、ほとんど緑色です。H4の85%とD1の 95%; - USD/JPY. テクニカルインジケーターでは、このペアの読み取り値は混沌としています。D1のインジケーターだけが、未だ明確な75%のアドバンテージでグリーンです。
グラフ分析も議論を引き起こしています。まず、109.00水準での下落の後、H4の108.35付近の5月の安値まで下がると予想しています。D1に関しては、予想は逆です。: 3月31日の高値110.95を更新。 途中のレジデンスは、109.70、110.00 、110.30です。
新緑の夏の季節がアナリスト間で続いています。圧倒的に多くの専門家 (75%)は、このペアの上昇、残り25%が下落予想です。
おそらく、円のポジションは、6月8日火曜日に内閣府が発表する2021年第一四半期GDPデーターにより支持されるでしょう。予想によれば、GDPの下げが‐1.3%から‐1.2%までの緩やかな減少、この国が経済不況から抜け出す可能性を示すでしょう。; - 暗号通貨. まずは、将来の悲観的見方から始めましょう。Yahooファイナンスによれば、JPモルガンファイナンシャルホールディングのストラテジストであるニコラオス・パニギルツォグロウ氏はビットコインのさらなる将来的な下落 を度外視していません。私たちは以前、ビットコインが$60,000の壁を突破しなければ、自動的に弱気の勢いとさらなる下落につながる彼が述べたことを伝えています。専門家によれば、5月の市場崩壊は、機関投資家の需要を大幅に弱めたため、ビットコインの価格は以前のレベルに回復できません。パニギルツォグロウ氏は、中期的な視点でのビットコインの基本的な適正価格は$24,000- $36,000圏内と確信しています。
“最近の大相場の動きが、機関投資家の暗号通貨受け入れのバリアになっていることは間違いありません”とモルガンのストラテジストは説明しています。 "特に、金関連のボラティリティが上がれば、大口投資家にバリアを与え、デジタルゴールドは、従来の金より魅力的ではなくなります。"
ニコラオス・パニギルツォグロウ氏とは異なり、TV司会者であり、Heisenberg Capitalの創設者であるマックス・カイザー氏は、楽観的でビットコインの価格は、2021年の後半には$220,000 になると期待しています。"これは強気な価格目標であり、米ドルの深刻な問題により説明される" とTV司会者は述べています。
カイザー氏は、また、ビットコインの価格はハッシュレートやネットワークの他の基本的な測定基準ほど重要ではないと強調しました。彼によれば、価格だけが米ドルに反映しています。: ドルが下がれば、ビットコインは上昇し、反対になります。“私は、価格は見ません。ハッシュレートを見ます。そして、このインジケーターは、この10年間、非常に予測可能であり、安定した強気市場です。” と彼は説明しています。
BTC/USDの上昇は、アメリカの Fundstratのアナリストたちも予想しています。ビットコインのチャートのパターンからこの結論に達しました。彼らによれば、5月の下落にもかかわらず、ビットコインのレートは近い将来$50,000 に戻る可能性があります。同時に、Fundstrat の共同創業者であるトム・リー氏はビットコインのレートが年内に$100,000 、イーサリアムのレートが- $10,000を超えると以前述べていたことを思い出してみましょう。
しかし、ビットコインのStock-to-Flow (S2F)モデルで有名な暗号通貨アナリストのPlanBは、宿命論者になりました。彼は、自分のフォロワー517,300人にコールオプションとしてビットコイン投資を検討していることを知らせました。"ゼロか100万ドルになるでしょう" –彼は、ビットコイン上昇の可能性が下落リスクを超えるとした自分のポジションを明確にしました。
PlanB は、先月、ビットコインの売りについて無視していません。“つまり、5月に何が起きたか? 弱気筋は、4月に$ 55,000-60,000 で購入した100万ビットコインを$30,000-35,000で売却し数百億ドルという巨額の損失を被りました。グットニュース: これらの100万ビットコインは、現在、強気筋の手中にあります。” とPlanBは状況判断をまとめています。
NordFX Analytical Group
注意: これらの資料は、金融市場での投資推奨でもガイドラインでもなく、情報提供のみを目的としています。金融市場での取引は、リスクがあるため入金した資金を全て失う可能性もあります。
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